分光分析シリーズ InFocus(インフォーカス( λ(ラムダ(


高分解能レーザーラマン顕微鏡

InFocus λ DS

多くの測定現場でユーザーの手を煩わせてきた
アライメント調整を不要にし、ピント合わせを自動化。
だれもがいつでも最高分解能でのラマン分光測定ができる
新しいコンセプトのレーザーラマン顕微鏡です。

InFocus λ RS

主な特長

  • 回折限界まで集光する光学系により、平面方向で350nmの空間分解能を実現。

    回折限界まで集光する光学系により、
    平面方向で350nmの空間分解能を実現。

  • 高品質で安定性に優れた光学系が、日々のアライメント調整を不要にしました。

    高品質で安定性に優れた光学系が、
    日々のアライメント調整を不要にしました。

  • 長時間測定でもピントをしっかり維持するオートフォーカス・トラッキング機能を搭載。

    長時間測定でもピントをしっかり維持する
    オートフォーカス・トラッキング機能を搭載。


  • 概要

製品概要


ラマン顕微鏡の高機能化や多機能化がどれだけ進んでも、測定の現場でもっとも大切なのは、高い分解能で高品質なラマンスペクトルを得ることです。


InFocus λ RSは、多くの測定現場でユーザーの手を煩わせてきた光学系のアライメント調整を不要にし、ピント合わせを自動化しました。だれもがいつでも最高分解能でのラマン分光測定を実現できる新しいコンセプトのレーザーラマン顕微鏡です。



ポリエチレンとポリプロピレンのラマンスペクトル。
図1:ポリエチレンとポリプロピレンのラマンスペクトル。



回折限界に迫る350nmの空間分解能を保証

回折限界まで集光する高品質な光学系は顕微鏡製品の根幹技術です。InFocus λ RSでは、532nmのレーザーとNA0.90の100倍対物レンズ使用時で350nmを超える空間分解能を発揮します。堅牢な光学系のため、納品後も高い空間分解能を安定して発揮し、日々のアライメント調整も不要です。


分解能と明るさのバランスに優れた焦点距離500mmの分光器を搭載しており、高い分光性能を発揮します。ピーク位置決め精度にも優れており、応力評価にも最適な装置です。


蛍光ビーズの強度プロファイルによる空間分解能評価。
図2:蛍光ビーズの強度プロファイルによる空間分解能評価。



高分解能測定をアシストする専用オプティクス搭載

分光器のスリットと電子冷却CCDのROIを組み合わせて、ピンホールと同等の共焦点性能を発揮するクロス・コンフォーカル光学系を採用。調整が容易になるため、コンフォーカルアパーチャのサイズを小さく絞り込んでの高分解能測定が現実的な選択肢となります。


AF用レーザーでピントのずれを高精度に検出し、毎秒800回の更新レートでフォーカスをトラッキングするオート フォーカス・トラッキング(AFT)機能を標準搭載。昼夜測定や⻑時間マッピング測定の際のドリフトによる測定の失敗を回避でき、分析にかかる時間を劇的に短縮します。


スリットとCCDによるクロス・コンフォーカル光学系。
図3:スリットとCCDによるクロス・コンフォーカル光学系。


オートフォーカス・トラッキング光学系。
図4:オートフォーカス・トラッキング(AFT)光学系。



アプリケーション


ポリマー被覆銀ナノ粒子によるプラズモン増強散乱光および表面プラズモン励起増強蛍光の分光分析

金属ナノ粒子を用いたプラズモンバイオセンサーの開発において、ナノ構造を観察するための暗視野顕微鏡および光学応答を調べるための分光装置は欠かせません。ここでは、両機能を兼ね備えた暗視野分光顕微鏡を用いて、ポリマー被覆銀ナノ粒子による表面プラズモン増強散乱光や表面プラズモン励起増強蛍光を分光分析した事例をご紹介します。


ユーザーインタビュー


徳島大学 ポストLEDフォトニクス研究所 矢野 隆章 教授 2022年 開発・納品

矢野先生の研究室で所有しておられた顕微鏡などを使って、暗視野顕微鏡を開発した事例です。


論文紹介


“Highly Stable Polymer Coating on Silver Nanoparticles for Efficient Plasmonic Enhancement of Fluorescence”

Ryo Kato, Mitsuhiro Uesugi, Yoshie Komatsu, Fusatoshi Okamoto, Takuo Tanaka, Fumihisa Kitawaki, and Taka-aki Yano
ACS Omega 2022, 7, 5, 4286-4292